歯医者と税理士
歯がデリケートなので、定期的に歯医者さんに通っています。
今の歯科クリニックに通って2年くらいですが、先生の感じがすごくよくて、税理士と似ているな、参考になるなと思う部分がいくつかあったので書いておきたいと思います。
分かりやすく丁寧な説明
こちらの先生、その日の治療内容や今後の方針をきちんと説明してくれます。
そんなの当たり前だろう!と思う方もいるかもしれませんが、以前通っていた歯医者さんの場合、顔も見ずに「はい、倒しますね~。」なんてこともよくあり患者としては不安でした、、。
先生は「前回の続き」くらいに思っているかもしれませんが、患者としては「え~、今日は何されるの?」と不安です。
愛想がよくて感じのいい先生ではあったんですが、説明不足感が否めず、足が遠のいていきました、、。
今の先生は、現在の歯の状態、その日の治療内容、今後の流れ、予防やメンテナンスの必要性など、患者が知りたいことをとても分かりやすく説明してくれます。
税理士も、この「分かりやすく丁寧な説明」がものすごく大事です。
税務って一般的になじみがないものです。条文や通達の言い回しなんて、まわりくどすぎて、税務を勉強していない一般の人には到底理解できないレベル。(もう少し分かりやすい言い回しができないものか、、!)
この分かりにくい内容をどうにか分かりやすく伝えるのが税理士の役目のひとつです。
現状を伝える(理解してもらう)
内容によって説明してくれるのが衛生士さんだったりもしますが、画像や表を指差して、前回との数値の比較、良くなったところ、悪くなったところなんかを丁寧に伝えてくれます。
素人ですから、画像や数値を見せられても正直なにも分かりません。
でも説明があるから理解できる。納得ができる。そして、今後はこうしていきたいと判断ができる。
今、税理士業界ではクラウド会計が浸透し、自計化を選択する企業が増えてきました。
入力は会社がして、税理士事務所はチェックをする、というパターン。
ここで、本当にチェックだけだと税理士の意味がない。チェックした後に分析して現況の説明をすることが大切だと思っています。
会社側は出てきた数字をみても、どこが重要なのかそんなに分からないものです。
歯医者さんで見せられる画像や表と同じ。
売上げいくらでした、原価〇% でした、固定費いくらでした、くらいは見ればわかることですが、それだけでは大して何の参考にもなりません。
そこで、同業他社との比較、前期比、前月比なども持ち出したりしながら現況を理解してもらう必要があります。
そんなの大体分かるでしょう、というのは専門家のおごりです。
専門に勉強してきたから分かるのであって、そうでない人には他社の状況やどこの数字が大切なのかはなかなか分かりません。
仮に、資料をみて簡単に分かりそうなことであったとしても、説明をして経営者に心から理解してもらうことが大切だと思っています。
また、経営者は損益計算書(売上・費用・利益)に目を奪われがちなので、貸借対照表(資産・負債・純資産)についても説明をして、会社の状況を理解しておいてもらうことも重要です。
経営者は、このような現況が全てきちんと把握できてこそ、正しい経営判断ができます。
人柄が大切
数値が良くなった時、ここの先生は一緒に喜んでくれます。
それもかなり喜んでくれるので、こちらもつられて嬉しくなっちゃいます。
そして、すごい褒めてくれます。
いい大人がいい大人に褒められることってあんまり無いと思うんですが、いくつになっても褒められるのは嬉しいものです。
初めて褒められたとき、他人の歯にこんなに一喜一憂してくれる先生今までいただろうか、と感動しました。(大げさではなく、心から。)
そして、先生のために頑張ろう!って思えちゃったりします。(本当に。)
いうなれば先生のファンみたいなものです。
まとめ
歯医者さんも税理士も専門家なので、専門知識や技術があるのは大前提です。
その上でさらに必要なのが「分かりやすく丁寧な説明」「現状を伝える(理解してもらう)」「人柄が大切」です。
患者の歯の状態に一喜一憂できるこの先生みたいに、経営者の役に立てる喜び(さらにいえば、会社が発展することで世の中の役に立てる喜び)を忘れない人であり続けたい。
こんな風に思わせてくれる歯医者さんに出会えて感謝!です( ´ー`)