ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント

どんな税理士になりたい?

戸村涼子さんの影響で「ひとり税理士(従業員を雇わずひとりで事務所運営をする税理士のことです。)」として独立することを決意しましたが、ひとり税理士を意識しだしたのは井ノ上陽一さんの著書がきっかけです。

ひとり税理士のパイオニア、井ノ上陽一さん

初めて「ひとり税理士」という言葉を知ったのは、井ノ上陽一さんの著書です。「ひとり税理士の仕事術」・・・だったと思います。

職場の先輩からもらいました。

井ノ上さんはひとり税理士のパイオニアで、今活躍されているひとり税理士の方々の多くは、井ノ上さんの影響を受けているのではないでしょうか。

「大きな組織より小さな組織の方が好き」「仕事とプライベートどちらも充実させたい(自分のペースで)」と思っていた私に「ひとり税理士」という生き方を提示してくださった井ノ上さんには、本当に感謝しています。

ただ、この本をもらった当時は、とにかく試験に受かることだけ考えていて他のことは後回しだったので、素敵な生き方だなと思いつつ、そこまで心が揺さぶられることはありませんでした。

数年後、資格取得のめどがつき、どういう税理士になりたいか?を自問したときに、再び井ノ上さんの著書を手に取りました。「ひとり税理士のセーフティネットとリスクマネジメント」です。(今度は自分で買いました。)

以前と違い、心が揺さぶられました!

どんな税理士になりたいか?という明確な問題意識があったからだと思うのですが、自分の心の状態で受け取り方って変わるもんだな、と実感しました。

井ノ上さんは、ご自身が人生を楽しんでいるのはもちろん、お客様にも人生を楽しんでほしいと願っています。根底にその想いがあるのが分かるから、きっと惹かれたんだと思います。

この本には、井ノ上さんの考える「ひとり税理士のセーフティネット」が具体的に記載されており、とっても参考になります。

人それぞれ特性があるので、全てをまねする必要はないと思います。

私にとって、まねしたい点、自分にはあわない点をまとめました。

まねしたい点

  • Evernote(メモアプリ)
  • 自分で決めたことを習慣化する
  • ブログ
  • 早起き

井ノ上さんは、メモは全てデジタルで手書きはしないそうです。私は、そこまでデジタル人間ではないので、使い分けています。

読書ノート(メモ)は手書き、それ以外は基本Evernoteにしました。
読書ノート(メモ)は、書くことで頭に残っていく実感があるので、どうしてもデジタルでしたいとは思えませんでした。
でも、資料と思考の整理整頓をするのには、デジタルが便利だったので利用するようになりました。

自分で決めたことを習慣化する、もとても参考になりました。
習慣化して自信につなげる。自己研鑽を怠っても誰にも咎められない「ひとり税理士」には必須だと感じました。

ブログは、(多分)井ノ上さんの影響で多くのひとり税理士の方がしておられます。継続的なアウトプットによる自己研鑽として有効なのだと思います。(まだ始めたばかりなので偉そうなことは何も言えません・・。)

早起きはすでにできているので(毎朝4時半~5時に起床)、これからも続けようと思っています。

こられ以外にも、即断即決、専門用語はできるだけ使わない、引き受ける仕事の基準を決める、など独立後に参考にしたい点、肝に銘じたい点はたくさんあります。

自分にはあわない点

  • タスクの分単位での管理
  • 速読
  • 売上の分散(税理士業務以外にセミナー、独立やITに関するような単発相談、執筆など)

井ノ上さんはExcelでの分単位のタスク管理を徹底しています。
YouTubeで実際の画面を拝見したのですが、圧巻!です。
インスタ4分、Twitter4分、メルマガ44分、トライアスロン練習40分・・・など。
見た方は、やることの多さ、また設定の細かさに多分驚かれると思います。

井ノ上さんは元々デジタルに強い方ですし、自己管理能力も高い方だと思うのでこの方法があっているんだと思います。

ただ、私はざっくりとした計画(頑張っても30分単位)、やることはできるだけ少なく、が性に合っているので、ここは自分にはあわないな、と感じました。

速読は、したい願望はあります。フォトリーディングに挑戦したこともあります。
でも、無理でした。

1日1冊以上読めたらいいなとは思うのですが、現状はあきらめています。
これはあわないというよりも、できないものです。

売上の分散は、独立前の現段階では必要性が感じられません。
やっぱり、税理士は、顧問契約によって継続収入が得られることが大きなメリットだと思うので。

1社に依存しているような売上構造はよくありませんが、複数であれば顧問契約だけで問題ないと(今は)考えています。

ひとり税理士の場合、顧問契約できる数は限られてしまいますが、それは単発の仕事でも同じです。単発の仕事が入ってこないリスクの方が恐いと思っています。(今は)

ここは、実際に独立したらどう感じるのかあらためて考えてみたいところです。

目指す税理士像

独立を決めてから、自分はどんな税理士になりたいのか?どんな事務所をつくりたいのか?をずっと考えています。(理念、方向性、業務内容、料金体系などです。)

+ホームページ用のプロフィール作成のためもあり、今せっせと自己棚卸(自己分析)をしています。

これまでの人生を振り返り、経歴をまとめ、どう生きてきたのか?どんなことにわくわくしてきたのか?などなど自問自答しつつ、答えを探しています。

税理士に限らず、多くの事業主の方が、同じような道を通って事業を始めたのかな、と思うと、あらためて、すごい!と思います。

少しづつですが、自分の目指す税理士像、税理士事務所像が見えてきています。

独立まであと数ヶ月、このぼんやりとしたものを形にして、分かりやすい言葉でお伝えできるようにしたいと思います。